DIAMOND RETAIL MEDIA オンライン
シャープ
ロボット活用最前線。
小売業が今後活用すべきロボットとは?

シャープ / RoBoHoN(ロボホン)

Pepperだけじゃない! 活用広がるシャープのヒト型ロボット

物流の領域だけでなく、小売店の店頭でもロボットを活用する動きが徐々に広がっている。いわゆる「ヒト型」のロボットでは、ソフトバンクグループの「Pepper(ペッパー)」が先行しているが、最近は電機メーカー大手のシャープ(大阪府/戴正呉会長兼社長)の「RoBoHoN(ロボホン)」を活用する企業・団体が増えている。ロボホンはどのように活用されているのか。開発担当者に聞いた。人手不足を解決する! ※「RoBoHoN」「ロボホン」および「Robohon」はシャープ株式会社の登録商標

“スマホに近い”小型ロボット

シャープのコミュニケーションロボット「RoBoHoN」の画像
シャープのコミュニケーションロボット「RoBoHoN」
シャープがコミュニケーションロボット「ロボホン」を発売したのは、2016年5月のこと。当初は一般消費者向けの商品として展開していたが、17年に「Wi-Fi専用モデル」を発売し、BtoB市場に参入。18年3月には、ロボホンの動きを自由にプログラムできるソフトウエアがセットになった「開発専用モデル」を発売した。 ロボホンとはどのようなロボットなのか。形状はほぼ人間と同じヒト型で、体長は19.5cm、重さは400gほど。背面に2インチのディスプレーがあり、スマホのようにタッチで操作できる。頭部にはHD(画面解像度1280×720)相当の小型プロジェクターが搭載されており、壁や床に動画や画像を投影することも可能だ。基本的な性能は音声スピーカーと似ており、「今日の天気は?」といった簡単な質問であれば回答することができる。 小ぶりながら、さまざまな動作をさせることができるのもロボホンの特徴の1つ。二足歩行はもちろん、座っている状態から自ら立ち上がることも可能だ。音楽にあわせて頭や顔を動かして“ダンス”を踊ることもでき、発売年である16年には人気TVドラマの1シーンにロボホンが登場し、テーマソングにあわせたコミカルな“ダンス”を披露し大きな話題となったという。 ロボホンのOSはAndroid5.0を搭載。開発を手がけるシャープIoTHE事業本部IoTプロダクツ事業統轄部市場開拓部課長の木戸貴之氏は、「機能はロボットというよりスマホに近い」と話す。スマホのようにアプリを入れることで機能を拡張でき、多言語による商品説明や、対話形式での観光案内などのほか、プログラムすれば前述のような“ダンス”も自由に踊らせることができる。

教育業界から熱視線!小売店でも活用着々

木戸貴之氏の写真
シャープIoTHE事業本部
IoTプロダクツ事業統轄部
市場開拓部課長の木戸貴之氏
 一般消費者向けモデルでは、ロボホンオーナーが集まる「オーナーズミーティング」が開催されるなど、すでに一定の支持を得ているロボホンだが、ビジネスシーンにおいてはどのように活用されているのだろうか。 数ある業界のなかでとくに多くの注目を集めているのが小学校や中学校などの教育現場である。ロボホンを制御するアプリケーションを通じて、プログラミングを学習させるのが導入の目的だ。直近では、19年1月に兵庫県姫路市教育委員会がロボホン74体を導入すると発表。2020年の小学校でのプログラミング教育必修化を追い風に、目下販路を拡大している。 小売業界ではどうだろうか。同じヒト型ロボットのくくりでいえば、すでにソフトバンクグループの「Pepper(ペッパー)」が店頭で活用されている。商品案内や自社クレジットカードの勧誘など、活用事例は枚挙にいとまがない。これと同様にロボホンも、菓子メーカー大手のカルビーが運営する菓子や雑貨のセレクトショップ「Yesterday's tomorrow(イエスタデイズ・トゥモロウ)」の店頭で接客をしたり、羽田空港内のお土産ショップで商品提案をしたりと、徐々にではあるものの小売店の店頭で活用され始めている。 他社ロボットと比較したロボホンの強みについて、木戸氏は「サイズ」を挙げる。「ロボホンの体長は約20cmと、設置スペースをそれほど必要としない。大きなロボットであれば充電も一苦労だが、ロボホンは持ち運びできるほど簡単に動かせる」と話す。 もう1つ、木戸氏が強みとして挙げるのが、声や動きなどからなる「表現力の高さ」である。なかでも特筆すべきは頭部の動きで、「一般的なロボットであれば、頭部はタテとヨコの動きに対応する2つのモーターで駆動させればいいが、ロボホンは3つのモーターを使用することで、より“人間に近い”動きを表現している」と木戸氏は話す。この高い表現力を武器に、多くの顧客との対話が発生する小売店での需要を獲得していきたい考えだ。 導入のハードルとなる価格面についても対応していく構えをみせている。19年2月には、頭部プロジェクターや下半身の駆動機能といった性能を簡素化し、価格を10万円前後に抑えた廉価版の新モデル(発売済のWi-Fiモデルは13万円前後)を投入。「お客さまの声を聞くと、商品説明の用途への要望が最も多い。低価格の新モデルで、法人向けの利用を拡大していきたい」と木戸氏は意欲を見せる。
お問い合わせはこちら

トップへ戻る